S(エス)最後の警官 第一巻感想

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ストーリー 3
キャラクター 5
テンポ 5
設定 3
画力 5
総合評価 5
あらすじ
どんな凶悪犯でも殺さずに確保することを信条とした、“NPS"と呼ばれる警察の特殊部隊が極秘裏に創設された。そのNPSに、犯人を素手でぶん殴って止める、まっすぐな男がいた…!!

あらすじにあるように警察漫画です。ビックコミックで連載されています。


警察系漫画はあまり読まないけど、かなり面白いですね。特に主人公の台詞が熱くていいです。

例えば、4話での犯人に対する台詞。



たとえ、100人が「こんな奴ぶっ殺せ!!」と叫んだとしても、俺はお前を死なせねえ......!!

お前が死んだら、残された者はどこにも怒りや憎しみをぶつけられねえ......

お前は支えだ......

残された人たちが必死に生きていくための人柱だ!!




なるほど、と思わず唸ってしまいましたね。

確かに殺したら怒りをぶつける先がない。死んだ人間に怒りを向けるのは虚し、犯人は遺族の怒りを浴びることなくこの世を去ってしまう。そう考えたら、生きていて遺族に責められながら生きていたほうが良いのかもしれませんね。


ただ、気になったのが、犯人を確保する部分。この作品の根幹について、疑問を抱く部分があります。

命を掛けて、犯人を確保していると胸を張る主人公たち。しかし日本だけではなく、他国の警察系特殊部隊も射殺は最終手段です。凶悪なテロリストであっても、そう簡単には殺さず逮捕に全力を注ぐのが警察系特殊部隊です。


特殊部隊には警察系と軍事系の二種類があって、人質事件や重武装した凶悪犯やテロリストを逮捕するのが警察系。警察では手が負えない凶悪なテロリストを射殺するのが軍事系です。


作中ではこれらの特殊部隊がごっちゃにされていて、警察系特殊部隊は凶悪犯を射殺するのが前提みたいになっていますが、大きな間違いです。


アメリカのSWATが映画のなかでばんばんひとを撃ち殺していますが、実際には逮捕を前提に動きます。それ以前に、SWATが出動するような事件でも、交渉人によって90%は解決するらしいので、実際に突入すること事態が珍しいそうです。


犯人を生かしたまま捕らえるための装備も開発されていて、この作品でも使われているスタングレネードとかは凶悪犯を生かしたまま捕えるための手榴弾です。強烈な閃光と音で数十秒間犯人の視覚と聴覚を奪うという代物で、犯人を生かしたまま逮捕するのに欠かせない武器です。


大変良く出来ていると思うけど、SATが凶悪犯を殺したがっている凶暴な部隊にしているのが大きなマイナス点。凶悪犯とは言え、相手は日本国民です。積極的に国民を殺したがる警官部隊というのは、オリジナル特殊部隊NPSの存在を持ち上げるためとは言え、やりすぎなんじゃないかな。

 

SATの隊長なんて、無力化した凶悪犯を射殺しているしねえ。

そんなことすれば、大問題です。警察が身内の不祥事を隠したがると言っても、勝手に犯人を殺す警官が隊長を務めているのはおかしいです。

 

 

だからストーリーと設定が星三つになりました。


総括として、多少気になる点はあるけど、凶悪犯を殺すことの是非を考えさせられる作品です。とても面白く、個人的にはお勧めの一作です。



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